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水曜日, 3月 09, 2005

酒に因んだ義太夫

弥乃太夫の名入り酒の話のついでに、酒に因んだ義太夫について少々。
義太夫でお酒が出てくる演目も色々あるようだ。まず、「妹背山四段目 」口の「井戸替え」。舞台は奈良の三輪の里。毎年七月に長屋の井戸の浚えをした後、振る舞い酒が出る。最初は「男山」と言う酒、長屋の連中がぶがぶ飲むので、酒屋の丁稚子太郎があきれ果て、やや下等な「鬼ごろし」を出す。賑やかにこの行事が済んだ後、同じ長屋に住む求女が涼しい顔で帰ってくるから、連中が怒る。誤解が解け総踊りになる。“道具や節”がふんだんに使われている。 また、忠臣蔵外伝の一つ「増補忠臣蔵・赤垣源藏徳利の別れ」。講談や浪花節にもなっているが、義太夫でも昔は素人の義太夫会にはよく出た。見台の前では、酒飲みの仕草でお客を笑わすパフオーマンス が行われる。暮れの納会の出し物だ。此処の場の酒に銘柄はない。ところで、史実では源藏は下戸のようだ。

<弥乃太夫>

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